受注制作「色漆蒔絵ピコリーノ」

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お客様の了承を頂き、受注制作にて制作した作品をご紹介させていただきます。

 

こちらはお客様より「ピコリーノを漆塗りのカラフルな小鳥にしてほしい」というご依頼を受けて制作しました。

 

 

ピコリーノとは?

「ピコリーノ」とは何か、皆様ご存知でしょうか?

 

ピコリーノは小鳥の置物が乗った車止めのことで、公園の入口などに設置されているのをご覧になったことがあるのではないでしょうか?

 

ピコリーノを製造されている株式会社サンポール様のHPより

www.sunpole.co.jp

 

その小鳥の部分だけを少し小さくした「まめピコ」が今回のご依頼の品です。

※ご依頼は個人のお客様からです。

 

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素材はステンレスで、程よい重みのある可愛い置物で、お客様が愛着を感じられるもわかります。

 

ステンレスへの漆の焼付け

こちらを漆塗りにするにあたってまず重要なのが、焼付けという作業です。

 

焼付けは金属に漆を頑丈に固着させるための技法で、漆を塗ってから電気炉で120℃の高温において漆を定着させます。

この技法は昔から鎧や兜、刀剣などに用いられています。

 

今回この焼付けの作業は、塗師坂下光宏さんにお願いしました。

 

焼付けまで完了した状態がこちら。

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細かい溝に漆が溜まって縮まないように、また溝を上手く残すように塗るには技術が必要で、一度に丸ごとを塗ることもできないので、二度に分けて塗っては電気炉にかけ、漆が乾いたら研いで、また漆を塗り重ねる作業を3回繰り返しています。

 

色漆と金粉による蒔絵

漆を焼付けたあと、漆に顔料を混ぜた色漆と、くちばしや目の周り、羽の一部には金粉を使ってカラフルな蒔絵を施しました。

 

カラーリングのデザイン、蒔絵はガンプラ漆塗装で培ったものを生かして松田敏明が行いました。

 

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ピコリーノは雀のように見えましたが、架空の鳥だとのことなので、元々のコンセプトともあっているのかも?!

 

納品する際に2羽セットで入る桐箱を作って入れてみたところ、巣箱のようななんともかわいい感じになり、お客様にも無事に喜んで頂くことができました。

 

 

 

※お客様の

「こういうものが欲しい!」

「この作品のここがこういう感じだったら欲しい」

「贈り物の相手がこうものだったら喜ぶのになぁ」

といったアイディアやご要望がありましたらお問い合わせフォームよりメールにてご連絡ください。

 

特別な知識はなくても、私達がお客様のご希望を実現するお手伝いをさせていただきます。お気軽にご相談ください。